- 商船系学部は偏差値も低くて入りやすそう
- 就職も結構いいしコスパ最強じゃね?
そう思っている受験生!
私も当時、簡単に入れて就職に有利そうという理由で進学を決めましたが、実際は全然そんなこともなかったので、今回は商船系学部の学生生活について簡単に振り返ろうと思います。
商船系学部の魅力・メリット
商船系学部のメリットはまず、資格を取得することができることだと思います。一度、取得することができれば仕事がなくて困ることはなくなるでしょう。
商船系学部の学生は資格取得のために乗船実習があります。乗船実習では全国いろんなところに船で行くことができます。筆者の場合は、鹿児島・長崎・京都の天橋立などなど交通費をかけずに行くことができます。
いく場所は、毎年変わるのでどこに行けるのかその時のめぐり合わせ次第です。また数カ月の間、同級生と寝食を共にして過ごすので、一般大学に比べて非常に仲良くなることができます。
乗船実習のおかげで資格を取得しなくても、海運系の就職に有利になることもあります。
商船系学部のデメリット
一番大きなデメリットとしてはやはり、乗船実習でしょう。貴重な大学4年間のうち半年は船の上であり、夏休みや春休みに実習があることもあります。カリキュラムの都合上、休みの期間に実習をしなければならないこともあるのです。
乗船実習をプラスに捉えることができれば有意義な4年間を過ごすことができるでしょう。筆者は狭い部屋でプライベートもほぼない実習生活は苦手で苦痛でしたが、その分、上陸など楽しいこともあったのでプラマイゼロといったところです。
また、資格取得のために授業を多くとらなければいけなく、あまり遊ぶことができないかもしれません。卒業するのに必要な単位数が120単位であるところ、免許を取得するのに必要な単位数が144単位でした。加えて、乗船実習があるので授業をとれる期間も短くなるので、一週間のうちに23コマとらなければならない時期もありました。
単位とかいまいちピンとこない高校生に簡単に説明すると、半期のうちに授業に出席し提出物・テストに合格する事により1単位を取得することができます。
商船系学生の大まかなスケジュール
筆者の四年間を簡単に振り返っていこうと思います。
1年生
入学してから1年間は学科配属されておらず教養科目を受けるだけでした。
神戸大学は教養科目を受講するキャンパスと、専門科目を受講するキャンパスが異なるため、教養科目を落としてしまうと、2年以降の専門科目の必修をとれなくなり留年という事態になるので注意が必要です。筆者も英語の授業を落としてしまい、授業間のキャンパス移動が非常に大変でした。
この時期はまだ実習や資格試験もなく比較的余裕のあるキャンパスライフを送っていました。
2年生
この時期から少し忙しくなってきます。
4月・7月・10月・2月の年4回ある海技士試験の筆記を受けはじめ、乗船実習も加わってきます。学科配属されるまで海技士試験の存在を知らず学校の授業との両立に苦労しました。
6月に中間試験、7月に海技士試験、8月に期末試験、夏休みに1カ月の乗船実習といった感じでした。
試験に専念するためにもバイトは控えてお金もなくぎりぎりの生活を送っていました。。。
乗船実習を終えると10月の海技士試験があり、中間試験、定期試験、2月に3級海上無線通信士の試験もありました。試験のオンパレードですね。
海技士試験や三級海上無線通信士の試験は学校の授業とは関係なく自分で勉強しないといけないので、筆者は計画的に勉強したり暗記したりが苦手なので何度もあきらめかけました。
3年生
3年生の前期は海技士試験に合格済みのひとは少し余裕が出てきます。筆者は1級海技士の筆記試験に合格したのが4年生の4月だったのでこの時も、試験勉強に苦しんでいました。
また、前期からインターンシップの募集も始まります。商船系学部には外航船の航海士機関士を対象にインターンシップの募集が来ます。ほとんどの人は応募したらいけるのですが、毎年何人か落ちてると聞きます。
そして、夏休みにインターンシップに参加し休みが明けると乗船実習が始まります。10月の頭から11月の末までの2か月間です。3年生の後期は前半が実習のため、後半で後期分の単位をとらなければならないのです。簡単に言うと、この時期は授業の数が二倍になります。それに加えて、就職活動を進めていかなければなりません。この時期はアルバイトもほとんどできずに本当に忙しかったです。
4年生
3月ごろから就職活動が本格化してきます。会社訪問のため東京に行ったり、エントリーシートをかいたりと一般的な就活生と忙しさはあまり変わりません。
このころには、必修単位を落としていなければほとんど授業はありません。ただ、ここでも海技士試験に合格していなければ就職活動と同時並行しなければならないのでハードモードになります。
そのまま早い人で6月のあたまごろからぽつぽつと内定が出て就職活動が終わります。
就職活動が終われば次は卒業論文が待っています。商船系学部では年明けの1月から3カ月間実習があるため卒業論文の提出期限は11月の後半で発表は12月です。就職活動が終わり卒論提出までのこの時期が4年間の中で一番余裕がありました。
卒業後
卒業後は資格取得をする人は半年の乗船実習があります。ただし半年のうちすっと船に乗るわけではなく2か月間の休みは確保されています。休みも込みで乗船履歴なのです。
乗船実習が終われば10月もしくは11月に口述試験をうけなければなりません。口述試験のための勉強を9月にはしないといけません。また、半年間アルバイトもできないのでこの時期はお金が本当になくて困りました。
まとめ
いかがだったでしょうか?
他の大学生の忙しさを知りませんが、筆者個人としては楽をしようと思って入学することはお勧めできません。
4年間資格取得のために勉強を頑張る決意をしてはいらないとコケてしまいます。
振り返ってみるとめちゃくちゃ忙しかったと思いますが、途中であきらめなくてよかったと思います。普通のサラリーマンんじゃ経験できないような仕事に挑戦できますし、何といっても世界中を回りながら仕事をするのは非常に魅力的です。
この記事で少しでも商船系学校に興味を持ってくれる人が増えると幸いです。
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