「外航船ってスマホは使えるの?」 「LINEのビデオ通話やYouTubeは見れる?」
結論から言うと、ここ数年で船のネット環境は劇的に進化しました。
以前は「メール1通送るのにも一苦労」でしたが、現在は「Starlink(スターリンク)」の導入により、洋上でも動画を見たり、家族と顔を見ながら通話ができる時代になっています。
しかし、喜んでばかりはいられません。「使い放題」ではないからです。
実際にStarlink導入船に乗船していた現役航海士の私が、パンフレットには載っていない「リアルなネット事情」を解説します。
- 通信速度は速いが、通信量に制限がある。(船舶管理会社によって異なる)
- Yahoo!ニュースが見れない(VPN必須)
- 制限にかかった時の暇つぶし対策
これを知らずに乗船すると、月末にネットが使えなくて絶望することになります。ぜひ対策をしてから乗船してください。

【革命】Starlinkで船上生活はどう変わった?
以前の衛星通信を知っている世代からすると、今の環境はまさに『革命』です。具体的にどう変わったのか、速度と生活の両面から解説します。
Starlink導入で「陸と同じ」生活へ
以前の衛星通信(VSAT)を知っている世代からすると、今の環境は革命です。
- YouTube: ストレスなく高画質で見れます。
- LINEビデオ通話: 途切れることなく、家族の顔を見ながら話せます。
- オンラインゲーム: PCのFPS等は厳しいですが、スマホゲーム程度なら問題なく遊べるレベルのPing値(応答速度)です。
■ 船内の雰囲気も「個の時代」へ ネットが遅かった頃は、サロン(共有スペース)に集まってお酒を飲むのが娯楽でしたが、今は雰囲気がガラッと変わりました。 ネットが快適すぎて、みんな仕事が終わると自分の部屋に引きこもっています(笑)。
部屋でアニメを見たり、漫画を読んだり、家族と通話したり…。 「船の上だから」という孤独感は減り、陸上にいるのと変わらないメンタルで過ごせるようになったのは大きなメリットです。
【注意】「使い放題」ではない!通信制限のリアル
『Starlinkなら動画も見放題!』と思っている方は要注意です。実は多くの船で、厳しいデータ容量制限が設けられています。
速度が速いからこそ陥る「ギガ不足」の罠
「じゃあネット使い放題なんだ!」と思うかもしれませんが、ここが最大の落とし穴です。 多くの船では、全船で使えるデータ容量に上限(契約)があります。
■ 制限の一例(私が乗っていた船の場合) 例えば、法人契約で「船全体で月間1TB」といった契約になっている場合、乗組員一人ひとりに割り当てられる量は限られます。
- 1人あたり:月間30GB
- 週あたり:約7.5GB
スマホキャリアの「ギガ放題」に慣れていると、これは意外とシビアな数字です。 Starlinkは通信速度が速いため、高画質の動画を流すとあっという間にデータを消費してしまいます。
「月初に調子に乗って動画を見すぎて、月末はテキストメッセージしか送れない…」なんてことにならないよう、自己管理が必須です。
▼ネット環境に関わらず「持っていくべき神アイテム」はこちら 通信制限にかかった時のための「オフライン娯楽」の準備は必須です。
【盲点】Yahoo! JAPANが見れない?「VPN」必須問題
船内ネットが快適になって初めて気づく、意外な落とし穴があります。それが『日本のサイトが見れない問題』です。
Yahoo!ニュースが見れない?「VPN」は必須アプリ
船内ネットが快適になって気づいた意外な落とし穴、それが「Yahoo! JAPANが見れない問題」です。
- 原因: 船のネット回線は海外(EU圏など)のサーバーを経由していることが多く、GDPR(EUのデータ保護規則)の影響で、Yahoo! JAPANなどの日本の一部サイトへのアクセスが遮断されてしまいます。
- 解決策: これを回避するには、「VPN(仮想プライベートネットワーク)」というアプリを通して、無理やり日本のサーバーに接続する必要があります。
これを知らずに乗船すると、日本のニュースや天気予報、一部の検索機能が使えなくて非常にストレスが溜まります。また、Netflixなどは日本以外の通信を経由していると見れないアニメなどが多いのでアニメ好きには必須アイテムです。
▼私が使っているVPNはこちら 日本語対応で、アプリを入れてワンタップするだけで日本に接続できます。セキュリティ対策としても必須です。
無料VPNはやめておけ!私が有料(NordVPN)を選ぶ理由
「VPNなんて無料アプリでいいじゃん」と思うかもしれません。私も最初はそうでした。 しかし、船上での利用において無料VPNはおすすめしません。理由は3つあります。
- 速度が遅すぎてStarlinkが台無しになる せっかくStarlinkで回線が速いのに、無料VPNを通すと通信速度がガクンと落ちます。動画がカクついたり、読み込みが止まったりしてストレスが溜まります。
- セキュリティが危険(情報漏洩) 無料VPNの多くは、ユーザーの通信データを売買して収益を得ています。船の共用Wi-Fiを使っている状態で、パスワードやクレカ情報を抜かれるリスクは避けるべきです。
- 「日本のサーバー」を選べないことが多い Yahooを見るには「日本」に接続する必要がありますが、無料版だと国が勝手に選ばれてしまい、結局見れないことが多々あります。
月額数百円(コーヒー1杯分)で、「高速・安全・確実」に日本のネット環境が手に入るなら、安い投資です。
港に着いたらどうする?「楽天モバイル」と「Airalo」
上陸時のネット確保は「eSIM」が新常識
洋上はStarlinkですが、港に着いたら(上陸中)はどうするか? 現地のSIMカードを買いに行くのは時間がもったいないですし、言葉の壁もあります。
私は以下の2つを使い分けています。
① 楽天モバイル(最強のサブ回線) 楽天モバイルは、設定なしで「海外ローミングが毎月2GBまで無料」です。 港に着いて電波が入った瞬間、すぐにLINEやメールチェックができるので、メイン回線とは別にサブ機として持っておくと最強の保険になります。
▼楽天モバイルの詳しい活用法については以下の記事で解説しています。
② Airalo(エラロ)【長期滞在向け】 ガッツリ上陸する場合や、2GBでは足りない場合は、世界中で使えるeSIMアプリ「Airalo」を使います。 日本にいる間にアプリを入れておけば、船の上から現地のデータを購入でき、着岸と同時に使えます。物理SIMを入れ替える手間もありません。
▼お得なクーポンコード Airaloを初めて使う方は、登録時(または決済時)に以下の紹介コードを入力すると3ドル(約450円)割引になります。
紹介コード: RBRVXK3079
または、以下のリンクから登録すると自動で適用されます。 >>Airaloで3ドル割引をゲットする
(※これを使うとあなたも安くなりますし、私にも次の通信費の足しになるクレジットが入るので、お互いWin-Winです笑)
まとめ:便利にはなったが「準備」は絶対に必要
今回の記事のポイントを振り返ります。
- Starlinkで革命が起きた: 動画もビデオ通話もサクサク繋がり、船内生活の孤独感は激減しました。
- でも「制限」はある: 速度が速い分、調子に乗ると一瞬で通信制限(週7.5GBなど)にかかります。
- 「VPN」がないと詰む: Yahoo! JAPANなど、日本の主要サイトを見るにはVPNアプリが必須です。
- 上陸用は「eSIM」: 現地SIMを探し回る時代は終わりました。Airaloか楽天モバイルでスマートに接続しましょう。
ネット環境は良くなりましたが、それでも「完全な陸上と同じ」ではありません。洋上で「VPNを入れ忘れた!」「ギガが足りなくて暇すぎる!」と後悔しても、ダウンロードすらできません。
陸にいる今のうちに、アプリのインストールやオフライン娯楽の確保など、「最悪の事態」を想定した準備を済ませておいてください。





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